Library2.0、OPAC2.0--図書館におけるWeb2.0的な試み
先日2月14,15日に東京のお台場で開かれた第3回GLOBE-NIME国際セミナー に参加してきた。テーマは:
「学習コンテンツ国際共有流通のための新しい枠組に向けて:そのビジネスモデルと制約」
(New Frameworks for International Sharing and Distribution of Digital Learning Resources: Sustainability and its Constraints)
で、各国の中心メンバーが集まって講演とディスカッションが行われた。
興味深かったのはディスカッションだった。学習コンテンツの共有流通の促進に取り組んでいる各国のメンバーの発言のなかで、Googleなどの動きやWikipediaなどの取り組みとの対比で、それらとの連携・協調や差異をどうとるかといったことが論点のひとつになり、どう受け止めるかという距離感を計っている感じが発言から読み取れた。
Web2.0的な環境の変化が、大学というコミュニティに関わる分野にもじわじわと影響を及ぼし始めていると実感した。
個人的には、図書館という分野でどのような影響や変化が起こっているかをいろいろ調べているが、ここでもすでに様々な試みや提言が見られる。あまり系統的に調べているわけではないが、目に留まったものだけでも事例や関連記事をまとめてみた。
欧米の大学図書館の目録検索OPAC(Open Public Access Catalog)を調べてみると最近は、検索結果のなかに書誌情報だけでなく、商用オンライン書店のAmazonと連携を取って、ブックカバー(表紙)画像やBook Descriptions(本の説明)、Reviews(書評)を見られるようにしているケースが増えている。 たとえば:
Plymouth State University Lamson LibraryのOPACを検索すると、検索結果にはブックカバーの画像があり、それをクリックすると、AmazonのBook Descriptionが表示される。
このプリマス州立大学ラムソン図書館には、もうひとつブログ風の目録検索システムがある。同館のCasey Bisson氏がプログソフトのWordPressを使ってつくったブログ風な目録検索の仕組みであるWPopacを用いたものである。
学生らが本へのコメントを書き込むことができたり、関連する図書へのリンクが提供されている。
このWPopacはアンドリュー。メロン財団のMellon Awards for Technology Collaboration(MATC)を受賞している。 参考記事: カレントアウェアネスポータル:“OPAC2.0”を目指すオープンソースソフト、MATCを受賞
AADL.org Goes Social
The Ann Arbor District Library (AADL) の目録(Catalog) SOPAC(Social OPAC) を見ていただきたい。
ここでも検索結果のなかで、表紙画像やReviews and Summariesが見られるようになっている。
さらに、利用者の検索キーワードの人気ランクのようなものが掲載されている。今週、今月、今年のトップ10を掲載している。
目録検索クラウドで、利用者の検索キーワードの人気度を示したり、
目録タグクラウドで、利用者が図書につける「タグ」をまとめてある。
利用者による書評も参考にできる。
国内では、農林水産研究情報センターの林賢紀氏による「OPAC2.0」という提案が注目される。
たぶん氏のブログだと思うが(違っていたらごめんなさい)、図書館退屈男: 「OPAC2.0を想う」 で、
「構造化された書誌データを利用者が自由にダウンロード可能になれば、図書館屋が思いつかない新しいサービスが利用者の側から作られるかもしれません。GoogleMapsがよい例です。Googleが提供する地図情報をベースに、利用者が様々なサービスを自由に構築しています。
図書館が持つ書誌情報を、今までのOPACから開放して利用者が自由に利用可能な環境を用意する。そして幅広く利用される。このような環境、考え方をOPAC2.0と呼びたいです。」と語っている。
林氏はOPAC2.0に向けた様々な試みも実際に行っている。
RSS(RDF Site Summary)を活用した新たな図書館サービスの展開―OPAC2.0へ向けて― 林 賢紀1), 宮坂 和孝2)
図書館退屈男: IBM OmniFind Yahoo! Editionを動かしてみた(1)
参考: カレントアウェアネスポータル: OPACから"FISH"へ
Introducing FISH
図書館退屈男: LibraryFindと戦ってみた
参考: Panlibs: LibraryFind - released
LibraryFind makes it easier to find information in your library.
OSU Oregon State University Libraries
最後に、国内では大学図書館の人たちを中心に次のようなプロジェクトが起ちあがっている。
Project Next-L
このプロジェクトについて を見ると、趣旨がよくわかる。
図書館関係者の要望を元に標準化されたオープンソース図書館システム(仮称JOLAS, Japanese Opensource Library Automation System)を作り上げようということで、「実際に図書館現場に導入される可能性を持ち,日本の図書館システムを変えていくことができる可能性を持つシステムを開発したいという思いを持つ人々を中心に,国内でオープンソースによる図書館システムの設計,開発を行い,全国に普及を図るプロジェクトとして「Community for Developing Next Library (略称Project Next-L または Next-L) 」を作ることにしました。Project Next-Lでは,現実に採用されることができる図書館システムを目指しています。 」















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